私の読書遍歴1~ミステリはこころのおくすり・おまけつき~
窓を開けるとそこはかとなく金木犀の香りがする。
車を走らせるとどこからともなく田んぼを焼いている匂いがする。
秋が来た。
いきなり秋が来た。
私は四季のある日本に生まれて良かったと思う。
うだる暑さのきょうびの夏では、早く秋よ来い!と思う気持ちでいくらか気が紛れるからである。秋が来ると知っているからこそ、耐えられるのだ。
仙台より暑い気候の地域では暮らせる気が全くしない。
志があってこの地にいるわけでは決してないが、私は東北の地に骨を埋める所存であります。
夏には秋を待ちわびて。
冬には春を待ちわびる。
秋が来るなら、辛い夏も超えられる。
冬来たりなば春遠からじ。このことわざこそ日本人の我慢気質を支える名言のような気がする。言葉とは人生のライフハック。
ちなみに、私の大好きな歌の歌詞に、
「遠い道を歩くとき 歌をうたえば近い 道ばたの花つみながら」
というものがあります。学生時代苦手なマラソンの時間に、頭の中でこれを毎回歌っておりました。これは大変励まされます。私はこうやって生き延びてきたのです。
(「小公女セーラ」エンディングテーマ「ひまわり」唄・下成佐登子 作詞・なかにし礼 作曲・森田公一)
ノー・ライフハック、ノーライフなのであります。
ご興味がある方はご参考までに。
下成佐登子 ひまわり 歌詞 歌ネット↓
https://www.uta-net.com/song/39476/
さて。秋は色々な○○の秋~という言葉が存在する。
食欲の秋。スポーツの秋。芸術の秋。
今回は読書の秋。ということで、読書について語らいたい。
私が意識して本を読める人間になりたいと目標を定めたのは、中学1年生の時。
以前の記事で少々触れたことはあるが、小学生の頃は漫画・偉人伝やディズニーキャラクターが挿絵の世界の名作絵本をよく読んでいた。
小学生時代によく読んでいて今でもよかったなあと思うのは、
漫画偉人伝だと「淀君」「卑弥呼」「キュリー夫人」「シュバイツァー」「ノーベル」。
これらは特に大好きで何度も読み返した。
ディズニーが挿絵の絵本だと、「おしゃれキャット」「いなかのねずみ」「クリスマス・キャロル」。
いずれも小学校の図書館に置いてあったもの達で、自宅には偉人伝や絵本はない。
田舎で近くに本屋がないし、我が家は余剰にお金を出してくれる家庭ではないので、という諦めが最初からあった。
小さな頃、ピアノを習いたくても「誰が送迎するんだ」「将来何の役に立つんだ」ということを言われるような家庭であった。
やりたいことは誰にも相談せずに自分でお金を貯めてやるものだと無言で教育された。
それとは別で、衣食住に対して不足と感じた記憶は全くなく、毎月少女向け月刊漫画雑誌「りぼん」と「なかよし」を買ってくれていた母には今でも感謝している。
そんなわけで、おこづかいを貯めて漫画の単行本などは買っていて、親には「漫画ばかり読んで」と顔をしかめられたものだが、漫画を読むことは無駄にはなっていない。
「りぼん」「なかよし」は台詞などの漢字にはふりがながふってあるので、漢字の読み方に関しては大分勉強になった。
人生のピンチの時に少女漫画のヒロイン気分で背景にベタフラッシュを背負って、乗り切るユーモアだって身につく。
小学生時代大好きだったのは「ときめきトゥナイト」「星の瞳のシルエット」「なないろマジック」「海の闇・月の影」あたりである。
(これらが全部分かる方とは仲良くお酒が飲めそうだ。お茶でもいいけど。)
この中では「海の闇・月の影」だけ異色だが、これは小学校時代女子の間で貸し借りが流行って巡り会った物である。
少女漫画を超えた乳臭い女の子では尻尾を巻いて逃げ出す大人の愛憎劇大作である。
乳臭い女の子で青っぱなも垂らしていた私ではあるが、話の面白さに惹かれ逃げ出せずに全巻揃えて読んだものです。
最終回を迎えたのが丁度中学生になる前頃。大枚はたいてイラスト集とか、本屋で予約して購入したなあ。懐かしい。
今でも篠原千絵先生の漫画にはお世話になってます。
(最新作「夢の雫、黄金(きん)の揺り籠」は2022年8月時点で17巻まで既刊です。クライマックスに突入らしい。わくわく。)
ご参考程度に。
ブックライブ 篠原千絵一覧↓
https://booklive.jp/search/keyword?keyword=%E7%AF%A0%E5%8E%9F%E5%8D%83%E7%B5%B5&use_search_box=1
最近読み返して面白かったのは、ブックライブで柊あおい先生の「銀色のハーモニー」。
3巻無料だったので読んだら連載当時より更に味わって読めた。
もちろん3巻までだけでは焼け木杭に火がつき、続きを読まずにいられない。
あのちょっとだけ自分が周りと違くて浮いていることを自覚していて、でもクラスメイトとはうまく協調していて、でも自分にしか感じない感受性を静かに大切にする主人公って、今考えると見事だ。
(ジブリの「耳をすませば」の雫よりもっと繊細で奥ゆかしい感じ。)
ああいう静かな凜とした気持ちや、嬉し恥ずかし乙女な心が少女漫画の真骨頂。
遅刻しそうでパンをくわえたまま走って、ぶつかるだけが恋の始まりではない。
(↑こういう作調もむしろ好きだし読みたいけど。)
キープ・ユア・イノセンス。
そのままの君でいて。私も私の純真を誰にも汚させない。
少女とは、自分の聖域を守るため外部の敵と戦う孤独な戦士なのだ。簡単に明け渡すことは少女失格。
対して、大人の女とは一言でいえば寛容さ。
白黒つけないといけないのは未熟な幼さ故。
我が聖域を守るためだけに頑迷さが目につく歳だけ取った女は、真の大人の女性ではない。
私は言わずもがな、狭量で頑迷な少女である。
私は私の正しさと不便さを愛し続ける。
決して厨二病などではない。私は永遠の小学4年生児である。
ご参考までに。
https://booklive.jp/product/index/title_id/221536/vol_no/001
ブックライブは毎日引けるクーポンで割引があるので、20%割引クーポンなんて出た日にゃあ貴方、喜び勇んで買っちゃうよね。まんまと。ほんと、上手いことやりよるわ。
でも断然読みやすさは紙媒体!リセールとか考えるなら本がいいだろうけど、私は置き場や管理の問題で最近はネット派です。
ちまちまスマホで読んでるが、そろそろ首と眼が限界。
漫画のためだけにタブレット購入の文字が頭にちらつく昨今であります。
漫画の話が意外に終わらなそうなので、今度機会を別にして記事をまとめたいと思う。
筆が止まらなそうな予感しかしない。
さて、漫画ばかりではなく、文字だけの本もそろそろ読めるようになりたい。
やはり学校の休み時間なんかを利用して一人になりたいとき、本でも読んでいれば格好がつく、というのも理由のひとつ。
当時、友達と話すのも偶に億劫になることがある孤独癖というか、独居癖の傾向があった。(今でもある)
でも、きゃぴきゃぴしたい時もある。
自分が仲間に入りたいときだけ会話に入りたい自分勝手な少女であった。
他人を不愉快にさせず一人になるには、本を読むポーズが1番トラブルが少ないのではないだろうか。12歳の私はそう考えたのであった。
何から手をつけよう。人前で読んでも恥ずかしくなく、ヲタク認定を避け、趣味の悪さの指摘や批判を受けにくい軽薄過ぎない物。
クラスのカースト上位のマウンティング女子にからかう餌なんて与えたら、この狭い世界で快適に過ごせない案件になり面倒極まりない。
そうだ、ミステリにしよう。
私はそう思い立った。
当時3歳年上の姉がライトノベルのシリーズ物のミステリ小説を購入して読んでいたので、借りて読んでいた。こういう話なら読める。というのは知っていた。
そこで手をだしたのはコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズシリーズ」
中学校の図書館に児童向けのものでシリーズ全作揃っていた。
ドイルの「緋色の研究」「バスカビル家の犬」etc、
乱歩の「怪人二十面相」「透明人間」etc・・・。
この影響かミステリは断然探偵が出てくる話が好きだ。
探偵や助手やレギュラーメンバーが出てくるシリーズ物だと更に嬉しい。
少年探偵団シリーズは奇想天外というか、摩訶不思議エンターテインメント。
昔ドラマでやっていた「名探偵明智小五郎シリーズ」が大好きだったなあ。
(1994年から1999年にフジテレビ「金曜エンタテイメント」の2時間ドラマ枠で放送されたものです。)
あの世界観とか、猟奇的なものがしっくり来る時代背景が大好き。
名探偵 明智小五郎 wekipedia↓
覚えている方いるかしら。調べてみたら全4話だったけれど、そんなものだったかしら?
「黒蜥蜴」とか「女王蜂」、観たような記憶があるんだけれど、このシリーズではやってなかったみたい。
違うシリーズものと混合しちゃってるのかな?
DVDボックス販売してたら購入しちゃうかも。
2019年だと西島秀俊さん主演版をやったみたいですが、陣内孝則さん版が好きだと違和感がありそうだな。でも今度チェックしてみようかな。
名探偵明智小五郎シリーズというなら、一度、美輪明宏さま主演の舞台「黒蜥蜴」は観てみたいです。
名探偵・明智小五郎と孤高の女盗賊の至高の純愛に近い対決。
ルパン三世と銭形のとっつぁんと同じ位萌えるはず。
どうか美輪さま、いつまでも公演しロングランし続けて頂きたい。
関係ないけど、少し前にやっていた野村萬斎さん主演のアガサ・クリスティの名作を題材にして日本の昭和初期あたりを舞台にした名探偵ポワロもの、面白かった。
萬斎さんのクセが凄すぎて、他のキャストとの違和感があったけど。あのやりかたって現在のドラマでは大分攻めていたんじゃないかと。
相当面白かった気がする。
調べてみたら、三谷幸喜氏監督でなんと3シリーズはやっていた様子!
おおっと、一作品しか観てないぞ。
私が観たのは2021年に放送された第3弾「死との約束」っぽい。
この前には「オリエント急行殺人事件」(2015年)「黒井戸殺し(原作:アクロイド殺し)」(2018年)を放送していたとのこと。
このところ全然テレビ観ないからなあ。これは観たかったかも。
参考記事
野村萬斎は日本の‘ポワロ’を象徴 三谷幸喜版「死との約束」は“極上”ミステリー×喜劇に↓
https://realsound.jp/movie/2021/03/post-718007.html
テレビ離れとドラマ離れはよく聞くが、こういう野村萬斎さんのポワロものとか、ディーン・フジオカさんがやってた現代日本版「シャーロック」とか、結構現代のテレビマン達も頑張っているのだな、とこういう作品を観ると見直したりする。(上からですみません。)
ポワロと言えば、「オリエント急行殺人事件は」少し前ハリウッド映画でもリメイクされてましたね。ジョニー・デップも出てたヤツ。(もちろん彼がポワロではない。ポワロは小柄で気取ったベルギー人でないと。)
なんとなく惹かれなくて観てません。
でも今調べてみたら、吹き替え版のポワロの声が草刈正雄さんで、ちょっと気になる。
(草刈正雄さんてだけでつられる私。)
ご参考までに
オリエント急行殺人事件(2017年の映画)↓
名作ミステリの映画版は、古き良き時代の舞台装置や、豪奢な舞台設定や美しい衣装が見所たっぷり。
美しい女優や浮世ばなれした絶世の美男美女が出てくるのはミステリならでは。
それと人間関係の考察。
ミステリは金と権力に個人の愛憎が絡んだスープ・オペラをゴージャスにしたものなのだ。
もの凄く厭なヤツや、もの凄くいい人なんて、わかりやすい人間は実際にはいるわけがない。
だがいい人で言うならば、ちょっと間の抜けた人のいい助手役は癒やしなので必須。
機微が大事なのよ。
機微が端折られていたら、ミステリの醍醐味がなくなってしまう。
端折るくらいなら、実写版になどしないでくれ。意義はそこにあるといっても過言ではないと私は思う。
幸いにもポワロシリーズは旧作映画ばかりを観て原作を読んでない物が多いので、新作の映画を観てから小説を読むことにしよう。
原作読んでから映画観てしまったら、ストレス溜まるに違いない。
どうやったって、小説の良さを超える映画なんてないのだから。
映画は映画として観れるならなにも悪いこたないが、映画を原作を損なわずに楽しみたいなら、原作を先に読まない方が楽しめるのではないだろうか。
クリスティはミス・マープルシリーズの短編集が気に入って、これからじわじわゆっくり集めようとしている。読みたい本、これから読む本が沢山残ってるって、しあわせ。
ハヤカワ文庫版の、あの緋色の背表紙を揃えて並べたら恍惚とするんだろうな・・・。
参考記事
【決定版】マープルシリーズ(アガサクリスティ)の読む順番をご紹介!↓
https://www.bookseries.jp/mystery_novel/miss_jane_marple-order
長編ミステリもゴージャスで好きだけど、短編の話としてのまとまりというか、読みやすさは何にも替えがたいいいお薬。一日一遍とか、丁寧にあめ玉を口の中で転がすように味わいたい。
私としては、オムニバス形式の短編集から入るのがおすすめです。
乱歩は短編の方が好きです。
高校生以上になってから一般向けのドイルや江戸川乱歩を読んだ際、あの時はわからなかったけど、児童向けは随分読み易く容易な語彙で書かれていた。
児童向けに読書のハードルを低くすることの重要性に気づいた。
やはり何事も1から100へとは進めない。
1の次には2にいって、慣れたら10位にはいける。
知らずに読書を容易にする正しい順番で選んでいってる。我ながら読書が出来る人間になりたい、という目標において、とても良い段取りだったと自画自賛したい。
実は中学時代に読んだ前述のミステリー小説の内容はよく覚えていない。
語彙が易しくて読みやすかったな、とかそういったイメージは覚えてるのだが、内容はよく思い出せない。
大人になってから児童向けではなく一般向けを読み直して、初めて読んだかのように楽しめて、そこからの内容は鮮明に覚えている。
児童書時代は読み方の練習にはなったけど、内容を味わって消化する読書の仕方は未熟だったのだな、と思う。
最近は乱歩を読み直して、昔は「屋根裏の散歩者」と「人間椅子」が大好きだったのだが、
読み直した今は「D坂の殺人事件」「芋虫」がお気に入り。
「人間椅子」は今でも変わらずやっぱりいいな、という感想。
現時点での私が他人様にオススメしたい乱歩作品は「人間椅子」です。
※それもあり日本の渋いロックバンド、「人間椅子」も大人になってから好きになりました。
以前書いた「音楽の話がとまらない」という記事でも触れてます。
おすすめの短編集↓
江戸川乱歩傑作選(新潮文庫)1960/12/27 Amazon↓
ロックバンドの人間椅子は
「芋虫」「怪人二十面相」など、江戸川乱歩リスペクトの曲があります。
そらそうですよね。なんてったってバンド名が「人間椅子」なのですもの。
ハードロックと江戸川乱歩が好きな方にはおすすめです。とても淫靡な音で乱歩の世界を表現してます。
ちなみに人間椅子はミステリではないですが芥川龍之介作品のオマージュ曲も多数存在。
落語や怪談や伝承をモチーフにした作品が他にも多数。
「耳なし芳一」とモチーフにした「芳一受難」なんて大大大好き。
曲中で謡うように歌われる般若心経がかっこよすぎる。
この為だけに般若心経を諳んじれるようになりたい私です。
私がよく聞くのは「人間椅子名作選 三十周年記念ベスト盤」。
新旧作品でいい曲がよりどりみどり。
しっぶううううういハードロック、プログレッシブ・メタルをベースにした曲調に、日本の淫靡な文学を乗せる、間違いなく様々な人々にインスピレーションを与える彼らの音楽の世界。
興味がある方は自分好みの文学オマージュ作品を見つけて下さいませ。
ついでに、素敵な記事を見つけたのでシェア。
【人間椅子】芳一受難をライブで10倍楽しむための般若心経↓
https://www.yozoutsutsu.com/ningenisu-houichijunan
さて、大人になって20代では山田詠美や小川洋子や村上春樹を好んで読んだ。嶽本野ばらや森見登美彦も一時期。
(敬称略。心の中では師と仰いでいる作家さま方です。今でも新作が出るとチェックを怠りません。)
こうしてみると、絶対に自分を曲げれない、鬱屈してるが開き直って我が道をゆく主人公タイプばかりが出てくる作家さん群だな。(意義は認める。)
私はこの方達の作品で自己肯定感を高めたのだ。
迷える子羊よ、自己肯定感が低くてツラいとかグチグチ悩んで、動画観て頼りになるかも分からんYoutuberに有料相談・スパチャしてないで、我が道を行く主人公が出てくる作品群を読め。
正解は寄り道して継ぎ接ぎして自分でこねくり回して作る物だぞ。
(自己愛のねつ造とも言える。適度な自己愛は必須です。)
寝食忘れる位本の虫だった時代の好きな本はフィクションばかり。
断然日本の純文学か日本のミステリ。
私がとやかく言わずとも、間違いない作家達。あまり色々読まない。いわゆる作家買いし気に入った物を何度も読むタイプである。
好きな文体の作家じゃないと読めない。
近代、現代の作家は何人か挑戦して、文体が合わないな、と思ったら最初から読まない。
合えば好きな作者の新作が出たら買う。好みじゃない文体って頑張って読むと辛いのである。
(あれこれ色々なジャンルや作家を読める読書家がうらやましい。
私は好き嫌いが、というよりHSPなので昔の忘れたいことや他人にうまく協調できないことを思い出して勝手に鬱になる。その引き金になるような物語やノンフィクションは読まないように常に警戒をしている。)
その点、海外物の翻訳する訳者さんてすごいな。ハズレがない。
良い海外作品は翻訳者の力もおおいに関係があるのだろう。
30歳手前からはビジネス書ばっかり読むようになって、逆にフィクションが読めなくなってしまった。これらは地雷が少ないので心に負担がかからない。
多分自分の好きなタイプの現代小説はキャパオーバーしてしまい
(つまり師を仰ぎすぎて継ぎ接ぎの自己肯定感を高め過ぎて)、
作り話(なんて失礼な!)が響かない症状を発症していた。
つまりアレルギーである。
作家はワンパターンであるべきである。そのパターンがその作家の真骨頂であり、それを好きで作家買いをするのだから。
ただ、言うなれば飽きてしまったんだと思う。自分の好きなパターンに。
(自己肯定感は自己正当化に成功し、停滞中。成長しないその自分の思考パターンに飽きたみたい。そろそろ悩むのを面倒臭がらず新しい自分の別パターンを構築しよう。)
一度食傷を経てからの、読書ブーム。
それが、今始まりそうな傾向にある。
そこでやってきたのが再びのミステリ・ブームなのである。
やっと来ました、再読書ブーム。
読みたい本があって、読みたい気持ちがあって、読める時間がある。
これは人生の幸せである。
別に、本を読んだからって何の役に立つの?と思う人を説得する気はひとかけらもない。
ないが、何か物足りない。自分に自信がない。他人と比べて嫉妬心で心が安まらない。
こういう話って、SNSが身近になりすぎてから悪化した現代病なのではないかと思う。
足るを知る。
自分に自信はないけれど、欠点はあるけれど克服する必要は実はないのかも知れない。
自分に足りないものなんて、実はひとつもない。
生まれたときから必要な物は実は持っている。
私たちは完成されている存在である。
それでいいと受け止める。
他人と比べても私は私、これ以上にも以下にもなれない。
そう静かに心を落ち着かせる作用は、良書にはあると思うのです。
心におくすりが足りない方は、まず、クリスティのミス・マープルの短編辺りをおすすめしたい。
小さなセント・メアリ・リード村から一歩もでず、スリリングな殺人事件や冤罪を解決するお茶目なオールド・ミスに、足るを知ることの大切さを教えられ、心穏やかになれる。
今回のおすすめ:「火曜クラブ」アガサ・クリスティ著
そういえば去る10月7日は、初めてミステリ小説を書いたエドガー・アラン・ポーの命日にちなんでミステリー記念日なんだそうです。
(諸説あるそうですが初ミステリ作品と認識されてるのは「モルグ街の殺人」です。江戸川乱歩のペンネームはこの人の名前からもじったというのは有名な逸話ですね。)
この記事10月7日にあげたかったわ!なんというニアミス。
知らずにこの時期ミステリ小説に触れるなんて、何かの電波をキャッチしたのかな?
なんというシックス・センス。←自画自賛。
読書のハートに火がついた。
しばらくは本の話が止まらなそう。
読書遍歴については、次回へつづく。
おまけのグラビア。
うちのこたち3人衆です。
みんな、同じお母さんねこから同時期に生まれた兄弟猫です。
プロフィールはまた詳しく別記事にて。
最後まで読んで下さったいい子ちゃん向けに、ご褒美グラビアです。
おしまい。