ぼくらが旅に出る理由3~ルネッサンスとメディチ家~

前回はフランス革命や絵画にちょこっと触れたが、味をしめたので同じようなアプローチを試みたい。

つまりは、好きな歴史や絵画から行きたい場所の発想を得る、ということ。

いつか行きたいリストにも入っている。

今回は、イタリアのメディチ家ゆかりの場所や芸術について触れる。

 

簡単に説明すると、メディチ家とはのフィレンツェの実質的な支配者として君臨した華麗なる一族である。15世紀に繁栄の頂点を極めた。当時のイタリアは小国に分かれ、フィレンツェ共和国も独自の政治体制で説明が複雑になるので、「当時のフィレンツェ実質的な君主」と説明するのが手っ取り早いのでこう位置づけさせて頂く。

 

元商人一族から最終的にはトスカーナ大公国の君主となり、遠縁も含めばローマ教皇4名、フランス王妃を2人も輩出しているのだから、当時の飛ぶ鳥を落とす勢いといったら無かっただろう。

 

メディチ家最盛期より後の年代となるが、カトリーヌ・ド・メディシスの義父フランソワ1世はレオナルド・ダ・ヴィンチの最後のパトロンとして有名。

(ちなみにフランス王宮に洗練された食事マナーを持ち込んだのはこのお姫様です。調べると、お菓子のジェラートやマカロンやフィナンシェも持ち込んだよう。素敵。)

カトリーヌ・ド・メディシスは夫のアンリ2世亡き後、摂政としてフランスに大混乱を招く黒幕となるのだが、また別の機会に。

#カトリーヌ・ド・メディシス #メディチ家

もうひとりのお姫様、マリー・ド・メディシスはブルボン王朝初代のアンリ4世王妃。

カトリーヌもマリーも摂政時代には政治の面で大暗躍。

実際失策も活躍もしてるのだが、女が権力を振るうと悪女の二つ名がつくのが世の中。

生きづらいったらありゃしない。それでもそんなのどこ吹く風とたくましく生き抜く女は美しい。

母后の権力ってやべえ。夫の亡き後が女の大勝負らしいですよ、奥さん。(ここだけの話。)

 

今回はフランスが舞台ではないのでちょっと時代は戻り、フィレンツェ黄金期のお話へ。

ルネッサンス期の芸術家を沢山支援した優秀なパトロンとしても見所のある君主。

ロレンツォ・デ・メディチ(=ロレンツォ・イル・マニーフィコ=豪華王) (カトリーヌ・ド・メディシスの曾祖父です。)はボッティチェッリミケランジェロの保護者としても有名。

ロレンツォのお父上・ピエロもドナテッロ、フィリッポ・リッピ、ボッティチェッリらを保護。

私も権力者になったらかくありたい。(←結構な野望です。)

 

おまけですが、メディチ家出身のローマ教皇レオ10世(ロレンツォ豪華王の次男。ドイツで免罪符を販売してルターの宗教改革の発端になったのは有名な話。)は政治より芸術面での支援の功績がものすごい評価として残っている。(芸術支援のせいか他の浪費のせいかはわからんけど)歴代教皇の中で初めて教皇庁の財政を危機に陥れたという・・・。政治は敏腕だったみたいですが、浪費家でトホホなエピソードが残っております。

#ロレンツォ・デ・メディチ #ロレンツォ豪華王

 

ちなみにロレンツォ豪華王は、マキャベリ君主論の献辞に「ロレンツォ・デ・メディチ殿下に捧げる」と記載があり献呈されている。

 

この後に君主論のモデルともなったといわれる(諸説あり)イタリアの時代の寵児チェーザレ・ボルジア(レオ10世と同年代)も出てくるのだが、今回は名前だけ触れるに留める。

 

詳しくは塩野七生氏著「チェーザレ・ボルジア あるいは華麗なる冷酷」、漫画だと惣領冬実氏著「チェーザレ 破壊の創造者」、ちょっと古いがさいとうちほ氏著「花冠のマドンナ」あたりがおすすめ。悪い大人の男に恋したい人は是非。

(わたしはさいとうちほ氏に悪い大人の男のよさを教わった。)

 

メディチ家とボルジア家を出せばイタリアルネッサンス期後期の歴史はいと痛快スペクタクル。とりあえず今回はメディチ家の話なのでボルジア家はまた今度の機会にでも。

 

ともかく、いつか行きたいリストの場所たち。

 

ドナテッロの「ダビデ像」が観たい。

フィレンツェのバルジェロ美術館所蔵。

ヴェロッキオの「ダビデ像」が観たい。

フィレンツェのバルジェロ美術館所蔵。

ミケランジェロの「ダビデ像」が観たい。

フィレンツェのアカデミア美術館所蔵。

・・・フィレンツェに全部あるの!?

最&高。

ちなみに、高校生時代まではミケランジェロの「ダビデ像」が一番好きでしたが、現在ではドナテッロ派です。退廃的で、官能的で、変態的で、よき。

#ドナテッロ #ダビデ像

そもそもフィレンツェは街全体が世界遺産に登録されている。すご。

 

この調子で行きたい場所を次々挙げていく。

 

ドゥオモ「サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会」。

ドゥオモとは街を代表する教会のことであり、フィレンツェではすなわち=サンタ・マリア・デル・フィオーレ教会、ということである。

最後の審判」の天井画が観たい。建物自体も華美過ぎないゴシック建築のよう。

#サンタ・マリア・デル・フィオーレ #ドゥオモ



ヴェッキオ宮殿。

フィレンツェ共和国時代の政庁舎(一時期メディチ家が居住していたことも。)

博物館(美術館)エリアの天井まであるフレスコ画が圧巻らしい。気になるう。

#ヴェッキオ宮殿 #フィレンツェ



ウフィツィ美術館

ボッティチェッリミケランジェロダ・ヴィンチも観れちゃう!

ボッティチェッリの「ヴィーナスの誕生」が観たい。

とりあえず、当分はサイゼリヤにいったら壁をみて満足しておこうと思います。

ウフィツィ美術館 #フィレンツェ



 

サンタ・マリア・ノッベェラ

「サンタ・マリア・ノッベェラ教会」や付近に「メディチ家礼拝堂」がある。

ブランドショップが建ち並ぶ通りもある。

買、買えなくとも有名ショップの空気を吸いに行きたい!

円安だけど、今現地に行ったら日本で買うより安いんだろうか?

誰かその辺詳しく教えて欲しい。

#サンタ・マリア・ノッベェラ



 

フェラガモ博物館

マリリン・モンローの靴型とかあるらしい。

イタリアっていったらそういや靴だな。

ここもフィレンツェ

 

忘れちゃいけないのがグルメ。

フィレンツェといったらトスカーナ料理、とのことだがトスカーナ料理ってどないやねん。

とりあえず、ワインの「キャンティ・クラシコ」位なら聞いたことがある。

パンにはバターではなくオリーブ・オイルをつけるとのこと。

豪快にお肉を焼いて、バルサミコ酢で頂いたり、トリッパというもつ煮込み風の料理があったり。

ふむふむ。ラザーニャはフィレンツェの郷土料理らしい。

割と馴染みそうな料理たち。好き嫌いの多い私でも楽しめそう。

 

 

ローマやヴァチカンも気になるけど、今回はフィレンツェ縛りで観光コースを考えてみました。

 

はああ。憧れは募るばかり。いつ行けるのやら、麗しのフィレンツェ

 

おわり。